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訪問看護遠隔診療補助料とは?算定要件とポイントまとめ!【令和8年度改定】

訪問看護遠隔診療補助料とは?算定要件とポイントまとめ!【令和8年度改定】

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訪問看護遠隔診療補助料とは、医療保険の訪問看護において、訪問看護ステーションの看護職員が利用者宅を訪問し、主治医が情報通信機器を用いて診療を行う際に、その診療を補助した場合に算定できる療養費です。

令和8年度診療報酬改定で新設され、訪問看護ステーション側では1日につき2,650円を算定します。厚生労働省の改定資料では、D to P with N、つまり「医師がオンラインで診療し、看護師等が患者のそばで診療を補助する形態」の評価として整理されています。

ただし、この療養費は、通常の訪問看護に上乗せして自由に算定できるものではありません。
訪問看護指示書の有効期間内であること、訪問看護計画に基づく定期的な訪問看護ではないこと、主治医が緊急に診療を要すると判断していること、利用者の同意を得ていることなどが重要です。

訪問看護遠隔診療補助料の要点

確認項目内容
対象制度医療保険の訪問看護
新設時期令和8年度診療報酬改定
算定額2,650円
算定回数月1回まで
実施者訪問看護ステーションの看護職員
対象者訪問看護指示書の有効期間内にある利用者
主な場面定期訪問看護以外で、主治医が緊急に診療を要すると判断した場合
必要な対応利用者の同意を得て居宅を訪問し、オンライン診療を補助する
記録診療補助を実施した日時、内容、対応状況を訪問看護記録書に記録
注意点同日に訪問看護基本療養費、訪問看護管理療養費等は算定不可

訪問看護遠隔診療補助料は、主治医から交付を受けた訪問看護指示書の有効期間内の利用者について、訪問看護計画に基づき定期的に行う指定訪問看護以外で、緊急に診療を要すると判断した主治医の指示を受けて居宅を訪問し、情報通信機器を用いた診療の補助を行った場合に、月1回に限り算定するとされています。

D to P with Nとは

D to P with Nとは、オンライン診療の形態の一つです。

略称意味
DDoctor:医師
PPatient:患者・利用者
NNurse:看護師等

つまり、医師は医療機関等から情報通信機器を用いて診療し、看護師等が利用者宅で同席して、診療を補助する形です。

たとえば、利用者の状態が急に悪化したものの、すぐに医師が訪問できない場合に、訪問看護ステーションの看護職員が利用者宅へ訪問し、医師がオンラインで診療を行いながら、看護職員が状態確認、バイタル測定、医師の指示に基づく補助などを行う場面が想定されます。

厚生労働省の資料では、D to P with Nによるオンライン診療を適正に推進する観点から、訪問看護を同時に実施しない場合であって、看護師等が患家に訪問する場合の訪問および診療補助の評価を新設すると説明されています。

算定対象となる利用者

訪問看護遠隔診療補助料の対象は、次の条件を満たす利用者です。

要件内容
訪問看護指示書主治医から交付された訪問看護指示書の有効期間内である
医療保険の訪問看護対象者訪問看護療養費として算定できる利用者である
通院困難在宅で療養しており、通院が困難である
緊急性主治医が緊急に診療を要すると判断している
同意情報通信機器を用いた診療補助について利用者の同意を得ている

ここで重要なのは、有効な訪問看護指示書がある利用者のみ、訪問看護ステーション側で2,650円を算定できるという点です。

厚生労働省の改定資料では、有効な訪問看護指示書の交付を受けていない利用者については、訪問看護ステーション側では算定できず、保険医療機関側の医科点数表上の訪問看護遠隔診療補助料として算定します。

算定要件

訪問看護遠隔診療補助料を算定するには、主に次の要件を確認します。

要件内容
届出訪問看護遠隔診療補助料の施設基準に係る届出を行っている
連携医療機関情報通信機器を用いた診療を行う体制が整備された保険医療機関と連携している
訪問看護指示書主治医からの訪問看護指示書が有効期間内である
定期訪問以外訪問看護計画に基づき定期的に行う指定訪問看護ではない
主治医の判断主治医が、看護職員の同席の下で緊急に診療を受ける必要があると判断している
利用者同意利用者の同意を得ている
診療補助看護職員が居宅を訪問し、情報通信機器を用いた診療を補助する
記録実施日時、内容、対応状況を訪問看護記録書に記録する

算定額・算定回数

項目内容
訪問看護遠隔診療補助料2,650円
算定単位1日につき
算定回数月1回まで

算定額・算定回数

訪問看護遠隔診療補助料は、通常の訪問看護とは別の場面で算定する療養費です。

場面算定の考え方
訪問看護計画に基づく定期訪問中に、急きょ医師のオンライン診療が必要になった通常の訪問看護療養費として整理。訪問看護遠隔診療補助料ではない
あらかじめ訪問看護とオンライン診療を同時刻に予定していた通常の訪問看護療養費として整理
予定された訪問看護がない日に、主治医の指示で診療補助のため訪問した訪問看護遠隔診療補助料の対象になり得る
訪問看護指示書がない利用者に対し、診療補助目的で訪問した訪問看護ステーション側では算定不可。医療機関側で整理

厚生労働省の資料では、訪問看護指示書・訪問看護計画に基づく定期的な訪問と、予定された訪問看護がない場合を分けて整理しています。訪問看護ステーション側で訪問看護遠隔診療補助料を算定するのは、予定された訪問看護がない場合に、診療補助目的で訪問する場面です。

同日に算定できないもの

訪問看護遠隔診療補助料を算定する日は、次の療養費等は算定できません。

同日に算定できない主な項目内容
訪問看護基本療養費通常の医療保険訪問看護
精神科訪問看護基本療養費精神科訪問看護
訪問看護管理療養費訪問看護の管理・連携に係る療養費
訪問看護情報提供療養費市町村・学校・医療機関等への情報提供
訪問看護ターミナルケア療養費ターミナルケアの評価
訪問看護ベースアップ評価料賃金改善に係る評価
訪問看護物価対応料物価対応に係る評価

保険医療機関側の訪問看護遠隔診療補助料との違い

訪問看護遠隔診療補助料には、訪問看護療養費として訪問看護ステーションが算定するものと、医科点数表上で保険医療機関が算定するものがあります。

区分訪問看護ステーション側保険医療機関側
算定額2,650円265点
対象有効な訪問看護指示書がある利用者
医療機関自身の看護師等が訪問する場合、または訪問看護療養費の対象外となる場合
請求主体訪問看護ステーション保険医療機関
主な場面訪問看護指示書の有効期間内に、定期訪問以外で診療補助のため訪問
医療機関の看護師等が患家へ訪問、または訪問看護ステーションと合議精算する場合
注意点同じ利用者について、医療機関がC005-1-3を算定した場合は算定不可
訪問看護ステーションと連携する場合、費用精算は双方の合議

医療保険の訪問看護対象者で訪問看護指示書がある場合は、訪問看護ステーション側が訪問看護療養費として算定する整理が示されています。一方、訪問看護療養費の対象外の場合は、保険医療機関側で訪問看護遠隔診療補助料を算定し、訪問看護ステーションとの費用精算は合議による扱いです。

実務で想定されるケース

ケース1:予定外に急変し、主治医がオンライン診療を行う場合

利用者から「急に息苦しさが強くなった」と連絡があり、主治医がオンライン診療で状態確認を行う必要があると判断。
訪問看護ステーションの看護職員が利用者宅へ訪問し、バイタル測定、SpO2確認、呼吸状態の観察、医師のオンライン診療補助を行う。

このように、予定された訪問看護ではなく、主治医の判断で緊急に診療補助のため訪問する場合は、要件を満たせば訪問看護遠隔診療補助料の対象になり得ます。


ケース2:通常訪問中にオンライン診療が必要になった場合

訪問看護計画に基づく定期訪問中、利用者の状態が悪化しており、訪問看護師が主治医へ連絡。
主治医がオンラインで診療し、訪問看護師がその場で状態を伝えながら補助する。

この場合は、訪問看護計画に基づく定期訪問中の対応であるため、訪問看護遠隔診療補助料ではなく、通常の訪問看護療養費として整理します。


ケース3:オンライン診療と訪問看護をあらかじめ同時に予定していた場合

あらかじめ、訪問看護の時間に合わせてオンライン診療を予定していた場合も、訪問看護計画に基づく定期訪問の中で行われるため、訪問看護遠隔診療補助料の対象ではありません。

訪問看護遠隔診療補助料の解釈通知など

訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法

06 訪問看護遠隔診療補助料 2,650円

注 主治医(医科点数表の区分番号C005-1-3の注1に規定する別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関の保険医に限る。)から交付を受けた訪問看護指示書の有効期間内の利用者について、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た訪問看護ステーションの看護職員が、訪問看護計画に基づき定期的に行う指定訪問看護以外であって、緊急に診療を要すると判断した主治医の指示を受けて居宅を訪問し、情報通信機器を用いた診療の補助を行った場合は、月に1回に限り算定する。

訪問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準

九 訪問看護遠隔診療補助料の基準

情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されている保険医療機関と連携しながら診療の補助を行う体制が整備されていること。

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