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介護報酬 改正点の解説 令和6年4月版が発売されました

【保存版】介護施設などで電子署名・電子契約を利用する要件やデメリットなどまとめ

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令和3年度の報酬改定において、「電磁的方法による締結は、利用者等・事業者等の間の契約関係を明確にする観点から、書面における署名又は記名・押印に代えて、電子署名を活用することが望ましいこと。」と定められました。

これまで利用者や利用者の家族などに紙にサインをもらっていたものに関して、電子サインや電子署名での締結(契約の意思表示)が可能になりました。

この記事では電子サインや電子署名を利用して契約を行う際のメリットやデメリット、おすすめのサービスについて紹介します。

電子サイン・電子署名とは?

これまでの契約では、紙の契約書の印鑑で押印することでお互いの合意を証拠として残していましたが、これがオンライン上で完結できるようにしたものが電子契約です。

データ化した契約書に電子署名を行うことで書面での契約と同じような証拠力が認められます。

電子サイン・電子署名が対象の文書や記録

介護施設事業所で電子サインや電子署名の対象となる文書や記録は

「すべて」

です。

令和3年度改定時の通知では具体的な文書・記録について言及されておらず、「保存や保存期間が定められている文章や記録について」要件を満たすのであればどの文書・記録についての電子サインや電子署名が認められます。

厚生労働省の解釈通知

指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について(2021年3月20日)

② 電磁的方法について
事業者等は、交付、説明、同意、承諾、締結等について、事前に利用者又はその家族等の承諾を得た上で、次に掲げる電磁的方法によることができる。

イ 電磁的方法による交付は、指定居宅サービス基準第8条第2項から第6項までの規定に準じた方法によること。

ロ 電磁的方法による同意は、例えば電子メールにより利用者等が同意の意思表示をした場合等が考えられること。なお、「押印についてのQ&A(令和2年6月19 日内閣府・法務省・経済産業省)」を参考にすること。

ハ 電磁的方法による締結は、利用者等・事業者等の間の契約関係を明確にする観点から、書面における署名又は記名・押印に代えて、電子署名を活用することが望ましいこと。なお、「押印についてのQ&A(令和2年6月19 日内閣府・法務省・経済産業省)」を参考にすること。

ニ その他、指定居宅サービス基準第217 条第2項において電磁的方法によることができるとされているものに類するものは、イからハまでに準じた方法によること。ただし、この通知の規定により電磁的方法の定めがあるものについては、当該定めに従うこと。

ホ また、電磁的方法による場合は、個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等を遵守すること。

③ その他

イ この通知に定めるほか、単位数の算定に当たって押印を要する文書については、押印を不要とする変更等が行われたものとみなして取り扱うものとすること。この場合において、「押印についてのQ&A(令和2年6月19 日内閣府・法務省・経済産業省)」を参考にすることとし、変更の主な方法は、様式中の「印」等の表記を削るものとすること。

ロ 単位数の算定に当たって事業者に書類の提出を求める場合にあっては、事業者に過度な負担が生じないよう配慮し、必要以上の添付書類等を求めないものとすること。

▼資料ダウンロードはこちら
押印についてのQ&A(令和2年6月19 日内閣府・法務省・経済産業省)
指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について[472KB]

▼各ガイドラインはこちらをご覧ください

押印が無くても良い場合とは?

詳細は「押印についてのQ&A(令和2年6月19 日内閣府・法務省・経済産業省)」を見ていただきたいですが簡単に説明します。

押印があることで契約の内容や真偽が証明されると思われがちですが、そうとも限りません。

未成年が脅迫により押印した場合や、本人が正しい判断ができない状態の時、十分な説明や文書の提示がなかった契約などが考えられます。

押印がある場合は、その押印の名前や作成者等から意思の確認が取れますが、悪用された場合、印鑑証明が無い印鑑、脅迫などで半強制的な押印などは意味がないとされています。

そのため、他の方法での合意の記録でも代替できるとされています。

例えば、

1.取引先とのメールのメールアドレス・本文及び日時等、送受信記録の(請求書、納品書、検収書、領収書、確認書等なども含む)

2.文書や契約の成立過程(メールや SNS 上のやり取り)の保存

3.電子署名や電子認証サービスの活用(利用時のログイン ID・日時や認証結果などを記録・保存できるサービスを含む。)

などが上げられます。

押印に代わる合意の確認方法は具体的に1つに決まっているわけではないので、事業所の体制や運用に沿ったものを考える必要があります。

押印に関するQ&A

紙の契約書の押印をしなくても法律違反にはならないのか?

なりません。
契約は当事者の意思の合致により成立するもので、書面の作成及び、その書面への押印は特段の定めがある場合を除き、必要な要件とはされていません。
特段の定めがある場合を除き、契約にあたり、押印をしなくても契約の効力に影響は生じません。

紙の契約書への押印を無くした場合、契約書の内容についての互いの合致を証明するにはどうしたらいいのか?

そもそも文書の内容について互いの合致の証明は、どちらか一方が異議申し立てをあとからしない限り基本的には問題となりません。
また、その証明は押印の有無だけではなく、文書の成立の経緯を裏付ける資料などの証拠全般に照らし合わせるため、そういった記録の保存に加え、電子署名・電子サインのサービスを利用することが望ましいとされます。

電子署名・電子サインのメリット

書類保管スペースがいらない

紙での保管が不要になるので、書類保管スペースは不要になります。専用のキャビネットや保管場所がある場合は、そのスペースが不要になります。

経費削減になる

書類の印刷には、印刷代、インク代、封筒代、郵送費など多くの費用がかかっています。用紙を印刷し、サインをもらうと控えのコピーや、原本は保管庫へ保管する。一つのサインだけでも複数の多くの業務が行われます。当然、消耗品だけでなく人経費も絡んできます。

電子契約に以降すれば、メールで相手には送付されるためそうした費用は不要になります。電子契約によって、費用がかかったとしてもそれらは、削減できた消耗品費と人件費で十分に解消できます。

業務効率化・残業時間削減に繋がる

紙の書類の場合はサインをもらうまで、もらってから数多くの業務工程が存在しています。

  1. 紙の印刷
  2. 相手への郵送
  3. 控えのコピー
  4. 原本の保管・管理

通常の業務から、これらが不要になります。

契約書類も署名もすべてオンライン上で完結でき、「GMOサイン」などのサービスを利用すれば書類の管理もサービス上で可能なため気にする必要がありません。

電子署名・電子サインのデメリット

費用がかかる(場合がある)

基本的に電子署名・電子サインはWebサービスや介護ソフト等を利用するしか方法はありません。サービスの中には安いものもありますが、基本的に完全無料というものは存在しません。しかし上で紹介したように、同時に経費の削減ができるので、それほど大きなデメリットにはなりません。

保存する文章量などによって金額が決まるサービスが多いです。電子署名・電子サインのサービスの「GMOサイン」は0円から使えますので、試しに会員登録してみることをおすすめします。

相手への説明が必要になる

これまでは印鑑の押印というシンプルでわかりやすい方法でしたが、電子署名や電子サインの場合は利用者への説明が必要になります。また、利用者には理解が得られない場合は電子署名等が利用できないのでこの点が一番の難しい点かもしれません。

具体的な対応方法

電子署名・電子サインサービス

介護保険上ではない、介護保険の給付を受けない有料老人ホームなどの入居契約書などは、介護ソフトでは対応できない可能性が高いです。

そうした文書などは、電子署名・電子サインのサービスを利用する以外に対応方法はありません。

電子署名・電子サービスのおすすめ

こちらでは、介護施設・事業所におすすめなサービスを紹介します。

基本利用は無料ですので、とりあえず登録して使ってみることをおすすめします。

GMOサイン

小規模から大規模の事業所まで幅広く使えるサービス。

月額料金0円
おすすめ度手軽に始めたい方や、小規模の事業所などまず始めてみたい方におすすめ。

利用料が0円~で、手軽似始めるにはおすすめのサービスです。

私も実際に登録し少し触ってみたのですが、画面がわかりやすく良かったです。

シンプルな画面で、とても使いやすい印象でした。

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