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医療型短期入所受入前支援加算とは?診療報酬との違い・算定要件・単位数

医療型短期入所受入前支援加算とは?算定要件とポイントのまとめ!【令和6年度改定】

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医療型短期入所受入前支援加算は、医療型短期入所を利用する医療的ケア児者について、利用開始前に医療的ケアの手技や状態、生活環境を確認し、実際に短期入所を開始した日に算定する障害福祉サービス報酬の加算です。

単位数は、居宅等への訪問で確認する場合が1,000単位、テレビ電話装置等の情報通信機器で確認する場合が500単位です。

ここで注意したいのは、この加算は「診療報酬」ではなく、短期入所の障害福祉サービス報酬として請求する加算である点です。医療型短期入所中に一部の医療処置等を診療報酬で算定できる取扱いとは、請求先も確認する資料も分けて整理します。

医療型短期入所受入前支援加算の要点

項目内容
加算名医療型短期入所受入前支援加算
対象サービス短期入所のうち、医療型短期入所サービス費を算定する場合
主な対象者医療型短期入所の利用を希望する医療的ケア児者
評価される支援利用開始前に、医療的ケアの手技、本人の状態、生活環境、利用中に必要な情報を確認し、利用中の看護・医療的ケア方法を共有すること
区分(Ⅰ)居宅等へ訪問して確認する場合 / (Ⅱ)テレビ電話装置等を活用して確認する場合
単位数(Ⅰ)1,000単位 / (Ⅱ)500単位
算定日指定短期入所等を開始した日
適用時期令和6年度障害福祉サービス等報酬改定で新設
重要書類利用前支援の記録、医療的ケア手順の確認記録、家族等との共有記録、情報通信機器利用時の同意記録、体制届関係書類
注意点福祉型短期入所サービス費を算定している場合は対象外。診療報酬で算定できる18項目とは別に考える。

対象になる事業所とサービス

医療型短期入所受入前支援加算は、短期入所のうち、医療型短期入所サービス費を算定している指定短期入所事業所等が対象です。

短期入所サービス費の区分のうち「医療型短期入所サービス費」を算定している事業所で、施設基準に適合している場合に加算します。福祉型短期入所サービス費を算定している場合は、この加算の対象ではありません。

医療型短期入所と名前が似ていても、次のものは切り分けて確認します。

区分この加算との関係
医療型短期入所サービス費この加算の中心となる対象
福祉型短期入所サービス費この加算は算定しない
福祉型強化短期入所サービス費医療的ケア対応の加算や医療連携体制加算など、別の加算体系で確認する
医療型特定短期入所サービス費日中のみ・宿泊のみの取扱いは、告示、サービスコード表、指定権者の取扱いを個別確認する

請求担当者は、まず「今回の利用で算定している基本報酬が医療型短期入所サービス費か」を確認してください。

算定要件は(Ⅰ)と(Ⅱ)で確認方法が違う

医療型短期入所受入前支援加算は、利用前支援の実施方法によって(Ⅰ)と(Ⅱ)に分かれます。

区分単位数確認方法主な要件
医療型短期入所受入前支援加算(Ⅰ)1,000単位居宅等への訪問利用開始日の前日までに、事業所の職員が利用者の自宅等を訪問し、医療的ケアの手技等を確認する
医療型短期入所受入前支援加算(Ⅱ)500単位テレビ電話装置等利用開始日の前日までに、テレビ電話装置その他の情報通信機器を活用して、医療的ケアの手技等を確認する

(Ⅰ)居宅等へ訪問する場合

(Ⅰ)は、当該指定短期入所事業所等の医師、または医師の指示を受けた看護職員が居宅等を訪問し、利用前支援を行う場合の区分です。

利用前支援では、単に家族から聞き取るだけではなく、少なくとも次の内容を記録に残せる状態にしておきます。

確認項目記録しておきたい内容
医療的ケアの実施方法吸引、経管栄養、人工呼吸器管理、酸素管理など、利用者ごとの手順と注意点
本人の状態体調変化のサイン、発作・呼吸状態・姿勢・睡眠・食事の状況
生活環境自宅でのケア環境、使用機器、物品、家族が普段行っている手順
短期入所中の対応事業所内で誰が、どのタイミングで、どの手順で対応するか
共有内容利用者、家族等、看護職員、生活支援員などに共有した内容

留意事項通知では、訪問の際に、実際に支援を行う予定の生活支援員も同行することが望ましいとされています。医療的ケアの手技だけでなく、入所中の見守り、姿勢保持、移動、食事、排せつなどの生活場面まで共有するためです。

また、(Ⅰ)については、同一短期入所事業所において原則1度限りの算定とされています。ただし、当該事業所を1年以上利用していない場合は、この限りではありません。

(Ⅱ)テレビ電話装置等を活用する場合

(Ⅱ)は、テレビ電話装置その他の情報通信機器を活用して、利用開始日の前日までに医療的ケアの手技等を確認する場合の区分です。

遠隔で確認する場合でも、確認すべき内容は「医療的ケアの手技等」です。画面越しに話しただけ、利用日程を調整しただけでは、加算の趣旨に合いません。

情報通信機器を使う場合は、次の点を請求前に確認します。

確認項目実務上の注意点
本人・家族の同意個人情報を画面上で取り扱う場合は、本人または家族の同意を得る
確認環境手技、機器、物品、本人の状態を確認できる通信環境か
記録実施日時、参加者、確認した手技、共有した内容、同意の有無を残す
個人情報保護録画、画面共有、資料送信の有無を事前に整理する
請求区分訪問で行ったのか、情報通信機器で行ったのかを請求区分と一致させる

単位数と請求時の考え方

医療型短期入所受入前支援加算の単位数は次の通りです。

加算区分単位数算定する日
医療型短期入所受入前支援加算(Ⅰ)1,000単位指定短期入所等を開始した日
医療型短期入所受入前支援加算(Ⅱ)500単位指定短期入所等を開始した日

単位数は公式資料で確認できますが、実際の給付費や利用者負担額は、地域区分、1単位単価、利用者負担上限月額、他の請求内容によって変わります。記事内で一律の金額に換算せず、請求ソフトや障害福祉報酬試算ツールで確認してください。

請求時に特に間違えやすいのは、次の3点です。

間違いやすい点確認方法
利用開始日以外に算定している加算は「開始した日」に算定する整理。複数日に自動加算されていないか確認する
福祉型短期入所に付けている基本報酬が医療型短期入所サービス費か確認する
(Ⅰ)と(Ⅱ)の区分が実施記録と合わない訪問記録か、情報通信機器による確認記録かを見て区分を選ぶ

「医療型短期入所の診療報酬」とは別に考える

検索では「医療型短期入所 診療報酬」と調べられることが多いですが、医療型短期入所受入前支援加算そのものは診療報酬ではありません。

整理すると、次のようになります。

項目請求の種類見る資料
医療型短期入所受入前支援加算障害福祉サービス報酬障害福祉サービス等報酬告示、留意事項通知、施設基準告示、サービスコード表
医療型短期入所サービス費障害福祉サービス報酬障害福祉サービス等報酬告示、指定基準、支給決定内容
医療型短期入所中の一部医療処置等診療報酬医科診療報酬点数表、診療報酬通知、医事算定ルール

医療型短期入所は医療機関の病床等を使うことがあるため、障害福祉サービス報酬と診療報酬が混同されやすい領域です。請求担当者は、国保連請求で扱う加算なのか、医療保険のレセプトで扱う処置等なのかを分けて確認してください。

診療報酬で算定できるとされる18項目

医療型短期入所中の診療報酬については、厚生労働省資料で、医療型短期入所サービス利用中に一部の医療処置等を診療報酬で算定できる取扱いが整理されています。

対象として挙げられている主な処置等は次の18項目です。

番号処置等
1経皮的動脈血酸素飽和度測定
2終夜経皮的動脈血酸素飽和度測定
3中心静脈注射
4植込み型カテーテルによる中心静脈注射
5鼻マスク式補助換気法
6体外式陰圧人工呼吸器治療
7人工呼吸
8膀胱洗浄
9後部尿道洗浄
10留置カテーテル設置
11導尿
12介達牽引
13矯正固定
14変形機械矯正術
15消炎鎮痛等処置
16腰部又は胸部固定帯固定
17低出力レーザー照射
18鼻腔栄養

この18項目は、医療型短期入所受入前支援加算の算定要件ではありません。医療型短期入所中に医療保険で算定できる処置等を確認するための論点です。

点数や算定可否は診療報酬改定で変わる可能性があるため、公開前には最新の医科診療報酬点数表、疑義解釈、医療機関の医事担当の運用を確認してください。

医療連携体制加算との違い

「短期入所 医療連携体制加算」と混同しやすいですが、医療型短期入所受入前支援加算とは目的が違います。

比較項目医療型短期入所受入前支援加算医療連携体制加算
主な目的医療型短期入所の利用前に、医療的ケアの手技等を確認して受入れに備える医療機関等との連携により、看護職員による看護や喀痰吸引等の指導などを評価する
主な場面利用開始前から利用開始日にかけてサービス提供中の医療連携・看護提供
対象の考え方医療型短期入所サービス費を算定する場合が中心福祉型短期入所など、医療型ではないサービスで論点になりやすい
請求前の確認事前訪問・遠隔確認の記録、利用開始日、体制届看護職員の訪問時間、対象者、医療型・福祉型強化との併算定制限
関連記事本記事医療連携体制加算とは?

医療型短期入所サービス費を算定している利用者については、医療連携体制加算の一部が対象外になる取扱いがあります。短期入所で医療連携体制加算を確認する場合は、基本報酬が福祉型なのか、福祉型強化なのか、医療型なのかを先に確認してください。

算定前チェックリスト

医療型短期入所受入前支援加算を請求する前に、次の項目を確認します。

  • 今回の利用は、医療型短期入所サービス費を算定する利用である
  • 福祉型短期入所サービス費として請求していない
  • 利用開始日の前日までに、医療的ケアの手技等を確認している
  • (Ⅰ)の場合、自宅等への訪問記録がある
  • (Ⅱ)の場合、テレビ電話装置等による確認記録がある
  • 医療的ケアの実施方法、本人の状態、生活環境、利用中の対応方法を記録している
  • 利用者・家族等と、事業所職員に共有した内容が残っている
  • 情報通信機器を使った場合、個人情報の取扱いについて同意を得ている
  • 加算を算定する日が「短期入所を開始した日」になっている

届出様式、提出先、提出期限は自治体・指定権者によって異なります。加算を新たに算定する場合は、事業所所在地の指定権者ページで最新様式を確認してください。

記録に残しておきたい項目

運営指導や請求確認で説明できるよう、利用前支援の記録は「実施したこと」だけでなく、「何を確認し、誰に共有したか」が分かる形にしておきます。

記録項目具体例
実施日時令和○年○月○日、利用開始日の前日までに実施
実施方法居宅等への訪問 / テレビ電話装置等
実施者医師、医師の指示を受けた看護職員、同行した生活支援員など
参加者利用者、家族、相談支援専門員、事業所職員など
医療的ケアの内容吸引、経管栄養、人工呼吸器、酸素、導尿、服薬、発作対応など
手技の確認内容手順、頻度、注意点、異常時対応、使用物品
本人の状態呼吸状態、姿勢、食事、睡眠、皮膚状態、発作、意思表示の方法
生活環境自宅でのケア環境、機器配置、家族の介助方法
共有内容利用中の看護・医療的ケア方法、生活支援上の注意点
同意情報通信機器使用時の個人情報取扱いへの同意

「医療的ケアの手技を確認した」とだけ記載するより、実際の手順、本人特有の注意点、共有先まで残した方が、請求根拠として説明しやすくなります。

よくある不備と請求時の注意点

利用開始後に確認している

この加算は、利用開始日の前日までに医療的ケアの手技等を確認することが前提です。利用開始後に確認した内容を、受入前支援として扱わないよう注意します。

「面談」だけで手技確認の記録がない

家族との面談や利用調整は重要ですが、加算では医療的ケアの手技等を確認していることがポイントです。手技、状態、生活環境、共有内容まで記録します。

診療報酬18項目と混同している

医療型短期入所中に診療報酬で算定できる一部処置等と、この加算は別物です。受入前支援加算は障害福祉サービス報酬として請求します。

福祉型短期入所に加算している

医療的ケアがある利用者でも、基本報酬が福祉型短期入所サービス費の場合は、この加算の対象ではありません。福祉型の場合は、医療的ケア対応支援加算や医療連携体制加算など、別の加算を確認します。

遠隔確認時の同意が残っていない

テレビ電話装置等で本人の状態や医療的ケアの場面を確認する場合、画面上で個人情報を取り扱うことがあります。本人または家族の同意を記録に残しておくと、後日の確認に対応しやすくなります。

医療型短期入所受入前支援加算のQ&A

医療型短期入所受入前支援加算は診療報酬で請求しますか?
請求しません。医療型短期入所受入前支援加算は、障害福祉サービス報酬の加算です。
一方で、医療型短期入所中の一部医療処置等については、診療報酬で算定できる取扱いがあります。障害福祉の国保連請求と、医療保険のレセプト請求を分けて確認してください。
利用開始日の当日に確認した場合も算定できますか?
公式資料では、利用開始日の前日までに確認することが施設基準として示されています。当日の確認だけでは、受入前支援加算の要件を満たさない可能性が高いため、利用開始前日までに訪問または情報通信機器で確認できる日程を組みます。
家族から普段のケア方法を聞き取れば算定できますか?
家族からの聞き取りは重要ですが、それだけで足りるとは限りません。加算では、医療的ケアの手技等の確認、本人の状態や生活環境の把握、利用中の看護・医療的ケア方法の共有が求められます。
実務上は、家族からの聞き取りに加えて、実際の手技、使用物品、異常時対応、事業所内での実施方法まで記録することが必要です。
同じ利用者が再び短期入所を使う場合、毎回算定できますか?
(Ⅰ)については、留意事項通知で、同一短期入所事業所では原則1度限りの算定とされています。ただし、その事業所を1年以上利用していない場合はこの限りではありません。
再利用時の取扱い、(Ⅱ)の反復算定、請求審査上の運用は、指定権者や請求ソフトの取扱いも確認してください。
医療連携体制加算も一緒に確認した方がよいですか?
はい。ただし、医療連携体制加算は、医療型短期入所受入前支援加算とは別の加算です。
短期入所で医療的ケア児者を受け入れる場合、福祉型、福祉型強化、医療型で確認すべき加算が変わります。医療型短期入所の場合は本記事の加算を、福祉型短期入所で看護職員の関与を確認する場合は医療連携体制加算を確認してください。

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