【令和8年度】介護報酬かんたん試算ツールを公開しました

地域連携診療計画情報提供加算は令和6年度改定で廃止|旧算定要件と施設基準の確認ポイント

地域連携診療計画情報提供加算

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地域連携診療計画情報提供加算は、介護老人保健施設が、地域連携診療計画に基づいて入所者の療養を行い、計画管理病院へ診療情報を文書で提供した場合に算定できた加算です。

ただし、この加算は令和6年度介護報酬改定で廃止されています。現在、介護老人保健施設の請求担当者が確認すべきことは「これから算定できるか」ではなく、次の3点です。

ポイント

  • 令和6年度改定後の請求で、誤って地域連携診療計画情報提供加算を算定していないか
  • 過去請求や返戻確認で、旧算定要件を満たしていたか
  • 医療保険側の「地域連携診療計画加算」と混同していないか

特に「地域連携診療計画加算 算定要件」「地域連携診療計画加算 施設基準」で検索している場合、介護報酬の廃止済み加算と、診療報酬側の現行制度が混ざって表示されやすいため注意が必要です。

地域連携診療計画情報提供加算の要点

項目内容
加算名地域連携診療計画情報提供加算
現在の扱い令和6年度介護報酬改定で廃止
旧対象サービス介護老人保健施設
旧単位数300単位/回
旧算定回数入所者1人につき1回を限度
旧対象者地域連携診療計画に基づく医療機関退院後、介護老人保健施設に入所した人
旧対象疾患大腿骨頸部骨折、脳卒中
旧実務要件診療計画に基づく療養、本人同意、計画管理病院への文書提供、診療録等への記録
文書提供の時期退院した月またはその翌月まで
注意点令和6年度改定後は介護老人保健施設で新たに算定する加算ではない

旧制度では300単位の加算でしたが、令和6年度改定後は「廃止」と整理されています。過去の記事や古い加算一覧に300単位と書かれていても、現在の請求ではそのまま使えません。

旧制度での対象事業者

地域連携診療計画情報提供加算の旧対象は、介護老人保健施設です。

訪問介護、通所介護、居宅介護支援、特別養護老人ホーム、介護医療院などの一般的な情報提供加算ではありません。名称に「地域連携」「診療計画」と入るため、医療機関側の地域連携診療計画加算や、退所時情報提供加算などと混同しやすい点に注意します。

サービス種別旧加算の対象か
介護老人保健施設対象
介護老人福祉施設対象外
介護医療院対象外
居宅介護支援対象外
訪問介護・通所介護対象外
医療機関の診療報酬別制度

介護老人保健施設であっても、令和6年度改定後は廃止済みです。過去分の確認では「そのサービス提供月に制度が存在していたか」を先に確認してください。

旧算定要件を確認する場面

現在の記事で旧算定要件を整理しておく意味があるのは、主に次のような場面です。

場面確認すること
過去請求の点検旧制度が存在していた月の請求か
返戻・査定対応対象者、文書提供時期、提供先、同意、記録がそろっているか
運営指導・監査対応診療録、同意、地域連携診療計画、情報提供文書を説明できるか
請求ソフトのマスタ確認廃止済みサービスコードを誤って選択できる状態になっていないか
医療機関との連携確認医療側の地域連携診療計画加算と介護側の旧加算を混同していないか

請求実務では、まず「現在算定できる加算か」を確認し、その後に「過去分として旧要件を見る必要があるか」を切り分けます。

旧制度の算定要件

1. 医療機関側で地域連携診療計画が作成されていること

旧制度では、計画管理病院で地域連携診療計画が作成され、その計画が介護老人保健施設や連携医療機関と共有されていることが前提でした。

地域連携診療計画には、病名、入院時の症状、予定される診療内容、転院までの標準的な期間、転院後の診療内容、退院基準などが含まれます。介護老人保健施設が独自に作る施設サービス計画だけではなく、医療機関側の地域連携診療計画に基づく流れである点が重要です。

2. 対象疾患に該当すること

旧制度で確認すべき対象疾患は、主に次の2つです。

対象疾患確認ポイント
大腿骨頸部骨折大腿骨頸部骨折骨接合術、大腿骨頸部骨折人工骨頭置換術等を実施している場合に限る
脳卒中急性発症または急性増悪した脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の治療を実施している場合に限る

単に「退院後に老健へ入所した」「病院から診療情報提供書を受け取った」というだけでは、旧算定要件を満たすとはいえません。地域連携診療計画の対象疾患として扱われているかを確認します。

3. 診療計画に基づいて療養を提供していること

介護老人保健施設側では、医療機関が作成した診療計画に基づき、入所者の治療等を行っていたことが必要でした。

実務上は、次のような記録が説明できる状態かを見ます。

確認する記録見るポイント
地域連携診療計画計画管理病院から共有されているか
診療録診療計画に沿った療養、観察、対応が記録されているか
施設サービス計画医療機関からの計画や退院時情報と矛盾していないか
多職種記録医師、看護、リハビリ、支援相談員等の関与が確認できるか
情報共有の記録計画の内容、共有日、会議・連絡内容が残っているか

旧通知では、地域連携診療計画が施設および連携保険医療機関と共有されていること、内容や開催日等の必要事項が診療録等に記録されていることが示されています。

4. 入所者の同意を得ていること

診療情報を文書で提供するため、入所者本人または家族等への説明と同意の確認が必要です。

同意については、文書同意の様式名まで全国一律でこの記事内では断定しません。施設の運用、個人情報に関する同意書、入所時説明書、診療情報提供に関する同意欄など、実際にどの文書で確認しているかを施設内で統一しておく必要があります。

5. 計画管理病院へ文書で情報提供していること

旧加算の中心は、介護老人保健施設が計画管理病院へ、入所者に係る診療情報を文書で提供することです。

項目旧制度での確認ポイント
提供先地域連携診療計画を管理する病院
提供方法文書による情報提供
提供内容入所後の療養状況、退院時の患者状態、在宅復帰後の状況等
提供時期退院した月またはその翌月まで
回数入所者1人につき1回を限度

提供時期が重要です。退院から長期間経過してから情報提供した場合、旧制度の要件を満たすかは慎重に確認が必要です。

旧単位数は300単位

地域連携診療計画情報提供加算の旧単位数は、300単位/回です。入所者1人につき1回を限度として算定する加算でした。

加算名旧単位数回数
地域連携診療計画情報提供加算300単位入所者1人につき1回まで

この300単位は、令和6年度改定前の旧制度を確認するための情報です。令和6年度改定後の介護老人保健施設サービス費では廃止されているため、現在の新規請求で使う単位数ではありません。

「施設基準」で検索している場合の注意点

「地域連携診療計画加算 施設基準」で調べている場合、検索結果には介護報酬ではなく、医療保険の診療報酬に関する施設基準が出てくることがあります。

ここで分けて考えるべき制度は次の2つです。

名称分野主な対象現在の見方
地域連携診療計画情報提供加算介護報酬介護老人保健施設令和6年度改定で廃止
地域連携診療計画加算診療報酬保険医療機関医療機関側の施設基準・届出を確認

医療保険側の地域連携診療計画加算では、連携する保険医療機関等と地域連携診療計画を共有していること、地域連携診療計画に関する情報交換や評価・見直しを定期的に行うことなどが施設基準として示されています。

つまり、介護老人保健施設の旧加算を調べている場合に、医療機関側の施設基準だけを見ても、介護報酬の算定可否は判断できません。現在は介護側の地域連携診療計画情報提供加算そのものが廃止されているため、請求上はまず廃止済みであることを確認します。

過去請求を点検するときのチェックリスト

過去分の請求や返戻対応で地域連携診療計画情報提供加算を確認する場合は、次の順番で見ると整理しやすくなります。

チェック項目確認する資料不備になりやすい点
サービス提供月介護給付費明細書、請求履歴廃止後の月に算定している
対象サービス施設種別、指定情報介護老人保健施設以外で確認している
対象者退院時情報、入所経路地域連携診療計画の対象者ではない
対象疾患診療情報提供書、退院サマリー大腿骨頸部骨折・脳卒中の対象範囲が不明
地域連携診療計画医療機関からの計画書施設に共有された記録がない
入所者の同意同意書、説明記録診療情報提供への同意が確認できない
療養の実施診療録、看護記録、リハビリ記録診療計画に基づく対応が記録されていない
文書提供情報提供書の控え、送付記録計画管理病院への提供日が確認できない
提供期限退院日、文書提供日退院月または翌月までの提供か不明
算定回数請求履歴同一入所者で複数回算定している

特に、文書提供の控えと送付日が残っていない場合、あとから算定根拠を説明しにくくなります。旧制度の確認では、単に「文書を作った」だけでなく、「誰に、いつ、何を提供したか」まで追える状態が必要です。

混同しやすい加算・制度との違い

地域連携診療計画情報提供加算は、名前が似ている制度が多く、請求担当者が混同しやすい加算です。

名称分野主な場面地域連携診療計画情報提供加算との違い
地域連携診療計画情報提供加算介護報酬老健入所後、計画管理病院へ情報提供する旧加算令和6年度改定で廃止
地域連携診療計画加算診療報酬医療機関が地域連携診療計画に基づき情報連携する加算医療機関側の制度で、施設基準・届出を確認する
退所時情報提供加算介護報酬介護保険施設等から退所先・医療機関等へ情報提供する場面地域連携診療計画を前提にした旧加算ではない
退院時共同指導加算医療・訪問看護等退院前に医療機関と在宅側が共同指導する場面退院前の共同指導が中心で、老健の旧情報提供加算とは目的が異なる
多職種連携支援加算障害福祉等支援体制や関係機関連携を評価する場面制度分野が異なり、介護老人保健施設の旧加算ではない

現在の請求実務では、「地域連携診療計画情報提供加算を算定できるか」ではなく、「現在使える別の情報提供系加算に該当するか」を確認する流れになります。その場合も、単位数や届出要件は加算ごとに異なるため、必ず最新の告示・通知・請求ソフトのマスタで確認してください。

請求ソフトで確認したいポイント

令和6年度改定後は、請求ソフトや介護報酬マスタが最新化されているかも確認します。

確認箇所見るポイント
サービスコードマスタ廃止済みの地域連携診療計画情報提供加算が選択できる状態になっていないか
介護老人保健施設の加算一覧現行加算と廃止加算が混在していないか
過去請求の再請求機能旧サービス提供月として処理しているか
返戻対応画面廃止後の月に誤算定していないか
職員向けマニュアル古い300単位の記載が残っていないか

過去分の再請求では、請求ソフト上で旧マスタを参照する場合があります。現在分の請求と過去分の再請求を同じ感覚で処理すると、廃止済み加算の誤算定につながるため注意が必要です。

Q&A

令和6年度改定後も地域連携診療計画情報提供加算は算定できますか?
算定できません。地域連携診療計画情報提供加算は、令和6年度介護報酬改定で廃止されています。
古い記事や加算一覧に「300単位」と残っている場合でも、現在の介護老人保健施設サービス費で新たに算定する加算ではありません。
300単位という情報は間違いですか?
旧制度の情報としては、300単位/回です。入所者1人につき1回を限度として算定する加算でした。
ただし、現在の新規請求で使う単位数ではありません。300単位という記載を見るときは、「いつの制度情報か」「令和6年度改定後の内容か」を必ず確認してください。
地域連携診療計画加算の施設基準は老健にも関係しますか?
施設基準として検索されやすい「地域連携診療計画加算」は、主に医療機関側の診療報酬の話です。
介護老人保健施設の地域連携診療計画情報提供加算は令和6年度改定で廃止されています。医療機関側の施設基準を満たしていることと、老健側で介護報酬の旧加算を算定できることは同じではありません。
過去分の返戻で確認する場合は何を見ればよいですか?
まず、サービス提供月が令和6年度改定前の旧制度に該当する月かを確認します。そのうえで、対象者、対象疾患、地域連携診療計画の共有、本人同意、診療計画に基づく療養記録、計画管理病院への文書提供日、1人1回限度を確認します。
特に、退院した月またはその翌月までに文書提供しているかは重要です。
老健以外の施設でも算定できた加算ですか?
旧制度の対象は介護老人保健施設です。特別養護老人ホーム、介護医療院、居宅サービス、居宅介護支援などの加算として扱うものではありません。
名称が似ている情報提供系加算があるため、施設種別と加算名を分けて確認してください。

地域連携診療計画情報提供加算の解釈通知など

指定施設サービス費用算定基準

ツ 地域連携診療計画情報提供加算 300単位

注 医科診療報酬点数表の退院支援加算の注4に掲げる地域連携診療計画加算を算定して保険医療機関を退院した入所者に対して、当該保険医療機関が地域連携診療計画に基づいて作成した診療計画に基づき、入所者の治療等を行うとともに、入所者の同意を得た上で、当該退院した日の属する月の翌月までに、退院支援加算の注4に掲げる地域連携診療計画加算を算定する病院に当該入所者に係る診療情報を文書により提供した場合に、入所者1人につき1回を限度として算定する。

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