お知らせ!
介護報酬 改正点の解説 令和6年4月版が発売されました

特別管理加算とは?算定要件とポイントのまとめ!【令和6年度改定】

特別管理加算とは?算定要件とポイントのまとめ!【令和6年度改定】

記事内に広告を含みます

特別管理加算の概要

訪問看護事業所などで特定の疾病や処置を受けている状態の利用者に対してサービスを実施した場合に算定できる加算です。

特別管理加算の対象事業者

訪問看護、訪問看護(医療)・定期巡回・随時対応型訪問介護看護、看護小規模多機能居宅介護

特別管理加算の算定要件は?

介護保険の算定要件

特別管理加算(Ⅰ)

次の状態にある者に対してサービスを提供する場合。

・診療報酬の算定方法に掲げる在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態。

特別管理加算(Ⅱ)

次の状態にある者に対してサービスを提供する場合。

・医科診療報酬点数表に掲げる在宅自己腹膜かん流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己とう痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態

・人工こう門又は人工膀胱ぼうこうを設置している状態

・真皮を越える褥瘡じよくそうの状態

・点滴注射を週三日以上行う必要があると認められる状態

医療保険の算定要件

  • 特別な管理を必要とする利用者(別表7・8)に対する訪問看護を行うこと。
  • 訪問看護の実施に関する計画的な管理を行うこと。
  • 重症度の高い状態の者(別表8)に関しては5,000円を算定する。
  • 「在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している利用者」に対して特別管理加算を算定する場合は、当該管理指導に係る指示書による点滴注射が終了した日及びその他必要が認められる場合には、主治医への連絡を速やかに行うこと。また、訪問看護記録書に在宅患者訪問点滴注射指示書を添付の上、点滴注射の実施内容を記録すること。
  • 「真皮を越える褥瘡の状態にある者」に対して特別管理加算を算定する場合は、定期的(1週間に1回以上)に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価(褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)を行い、褥瘡の発生部位及び実施したケアについて訪問看護記録書に記録すること。なお、実施したケアには必要に応じて利用者の家族等への指導も含まれます。
  • 訪問の際、症状が重篤であった場合には、速やかに医師による診療を受けることができるよう必要な支援を行うこと。

特掲診療料の施設基準等「別表7」に掲げる疾病の者
  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))
  • 多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群)
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフィー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頚髄損傷
  • 人工呼吸器を使用している状態
特掲診療料の施設基準等「別表8」に掲げる疾病の者
  • 在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
  • 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
  • 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
  • 真皮を越える褥瘡の状態にある者
  • 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

特別管理加算の取得単位

介護保険の取得単位数

  • 特別管理加算(Ⅰ) 500単位/月
  • 特別管理加算(Ⅱ) 250単位/月

医療保険の取得金額

  • 別表7に該当する者 2,500円
  • 別表8に該当する者 5,000円

特別管理加算のQ&A

一人の利用者に対し、2カ所の事業所から訪問看護サービスが提供されている場合は、それぞれに緊急時訪問看護加算、特別管理加算の算定が可能か
緊急時訪問看護加算については、その性質上、複数の事業所によって加算の対象となる緊急時訪問看護が行われることは考えにくく、加算は1事業所についてのみ行われる。  特別管理加算については、1事業所からサービスを受ける場合との均衡上、2の事業所からサービスが提供される場合も、加算は1事業所についてのみ行うこととなる。したがって、加算分の請求は1事業所のみが行うこととなるが、その分配は事業所相互の合議にゆだねられる。
「点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態」として、特別管理加算を算定する場合、週や月をまたがって週3日の要件を満たす場合はどのように取り扱うのか。
点滴注射を7日間の医師の指示期間に3日以上実施していれば算定可能である。
例えば4月28日(土曜日)から5月4日(金曜日)までの7日間点滴を実施する指示が出た場合(指示期間*1)は、算定要件を満たす3日目の点滴を実施した4月に特別管理加算を算定する。加算は医師の指示期間につき1回算定できるが、月をまたいだ場合でも、4月、5月それぞれ3回以上点滴を実施しても両月で特別管理加算を算定することはできない。なお、上記の場合、5月中に再度点滴注射の指示(*2)があり要件を満たす場合は、5月も算定可能となる。
留置カテーテルが挿入されていれば、特別管理加算は算定できるのか。
留置カテーテルからの排液の性状、量などの観察、薬剤の注入、水分バランスの計測等計画的な管理を行っている場合は算定できるが、単に留置カテーテルが挿入されているだけでは算定できない。
  また、輸液用のポート等が挿入されている場合であっても、訪問看護において一度もポートを用いた薬剤の注入を行っていない場合は、計画的な管理が十分に行われていないため算定できない。
なお、定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスの特別管理加算についても同様の取扱いとなる。
特別管理加算の対象者のうち「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」をされているが、流動食を経鼻的に注入している者について算定できるか。
算定できる。
特別管理加算は1人の利用者につき1ヵ所の訪問看護事業所しか算定できないが、定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は複合型サービスを利用する場合など訪問看護事業所以外の事業所であれば同一月に複数の事業所で特別管理加算を算定できるのか。
訪問看護を利用中の者は、同時に定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスを利用することはできないため算定できない。
ただし、月の途中で訪問看護の利用を中止し、定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は複合型サービスの利用を開始する場合等は当該月に複数のサービスを利用することになるが、このような場合であっても特別管理加算は1人の利用者につき1事業所しか算定できないため、費用の分配方法については事業所間の合議により決定されたい。
  なお、緊急時訪問看護加算、ターミナルケア加算、退院時共同指導加算(2回算定出来る場合を除く)についても同様の取扱いとなる。
経管栄養や中心静脈栄養の状態にある利用者については特別管理加算(Ⅰ)と特別管理加算(Ⅱ)のどちらを算定するのか。
経管栄養や中心静脈栄養の状態にある利用者は留置カテーテルを使用している状態にある者であるため、特別管理加算(Ⅰ)を算定する。
予定では週3日以上の点滴注射指示が出ていたが、利用者の状態変化等により3日以上実施出来なかった場合は算定できるのか。
算定できない。
「真皮を超える褥瘡の状態にある者」の特別管理加算の算定要件として「定期的に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価を行い~(略)~実施したケアについて訪問看護記録書に記録すること」とあるが、記録について具体的な様式は定められているのか。
様式は定めていない。
老人保健施設や介護療養型医療施設の退所・退院した日においても、特別管理加算の対象となりうる状態の利用者については訪問看護が算定できることになったが、他の医療機関を退院した日についても算定できるか。
算定できる。
理学療法士等による訪問看護のみを利用する利用者について特別管理加算は算定できるか。
特別管理加算については、別に厚生労働大臣が定める状態にある利用者に対して、当該状態にかかる計画的な管理を行った場合に算定するとされており、訪問看護ステーションの理学療法士等によりリハビリテーションを中心とした訪問看護のみを利用する利用者については、そうした計画的な管理が行われているとは想定されないため、一般的には、当該加算は算定できない。

特別管理加算の解釈通知など

指定居宅サービス費用算定基準

11 指定訪問看護に関し特別な管理を必要とする利用者に対して、指定訪問看護事業所が、指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合は、別に厚生労働大臣が定める区分に応じて、1月につき次に掲げる所定単位数を特別管理加算として加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。

(1) 特別管理加算(Ⅰ) 500単位

(2) 特別管理加算(Ⅱ) 250単位

厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等・七

指定居宅サービス介護給付費単位数表の訪問看護費の注11の厚生労働大臣が定める区分

イ 特別管理加算(Ⅰ) 第六号イに規定する状態にある者に対して指定訪問看護を行う場合

ロ 特別管理加算(Ⅱ) 第六号ロ、ハ、ニ又はホに規定する状態にある者に対して指定訪問看護を行う場合

六 指定居宅サービス介護給付費単位数表の訪問看護費の注5の厚生労働大臣が定める状態

次のいずれかに該当する状態

イ 診療報酬の算定方法(平成二十年厚生労働省告示第五十九号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科診療報酬点数表」という。)に掲げる在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態

ロ 医科診療報酬点数表に掲げる在宅自己腹膜かん流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己とう痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態

ハ 人工こう門又は人工膀胱ぼうこうを設置している状態

ニ 真皮を越える褥瘡じよくそうの状態

ホ 点滴注射を週三日以上行う必要があると認められる状態

訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件(令和6年厚生労働省告示第62号)

別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た訪問看護ステーションが、指定訪問看護に関し特別な管理を必要とする利用者(別に厚生労働大臣が定める状態等にある利用者に限る。以下この注において同じ。)に対して、当該基準に定めるところにより、当該利用者に係る指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合には、特別管理加算として、月1回に限り、2,500円を所定額に加算する。ただし、特別な管理を必要とする利用者のうち重症度等の高いものとして別に厚生労働大臣が定める状態等にある利用者については、5,000円を所定額に加算する。

訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(保発0305第12号)

3(1) 注3に規定する特別管理加算は、指定訪問看護に関し特別な管理を必要とする利用者に対して指定訪問看護を行うにつき、当該利用者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制その他必要な体制が整備されているものとして地方厚生(支)局長に届け出た訪問看護ステーションにおいて、指定訪問看護を受けようとする者に対して、当該利用者に係る指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
(2) (1)の「指定訪問看護に関し特別な管理を必要とする利用者」とは、基準告示第2の6に規定する状態等にある利用者をいい、特別な管理を必要とする利用者のうちで重症度等の高いものとして別に厚生労働大臣が定める状態にある利用者とは、基準告示第2の7に規定するものをいう。
(3) 基準告示第2の6に規定する特掲診療料の施設基準等別表第8に掲げる者のうち、「真皮を越える褥瘡の状態にある者」に対して特別管理加算を算定する場合は、定期的(1週間に1回以上)に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価(褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)を行い、褥瘡の発生部位及び実施したケアについて訪問看護記録書に記録すること。なお、実施したケアには必要に応じて利用者の家族等への指導も含むものである。
(4) 「在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している利用者」に対して特別管理加算を算定する場合は、当該管理指導に係る指示書による点滴注射が終了した日及びその他必要が認められる場合には、主治医への連絡を速やかに行うこと。また、訪問看護記録書に在宅患者訪問点滴注射指示書を添付の上、点滴注射の実施内容を記録すること。
(5) 訪問の際、症状が重篤であった場合には、速やかに医師による診療を受けることができるよう必要な支援を行うこととする。

指定居宅サービス費用算定基準

10 イ(2)について、訪問看護サービスに関し特別な管理を必要とする利用者(別に厚生労働大臣が定める状態にあるものに限る。以下同じ。)に対して、一体型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が、訪問看護サービスの実施に関する計画的な管理を行った場合は、厚生労働大臣が定める区分に応じて、特別管理加算として、1月につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。

(1) 特別管理加算(Ⅰ) 500単位

(2) 特別管理加算(Ⅱ) 250単位

指定居宅サービス費用算定基準

ワ 特別管理加算

注 イについては、指定看護小規模多機能型居宅介護に関し特別な管理を必要とする利用者に対して、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が、指定看護小規模多機能型居宅介護(看護サービスを行う場合に限る。)の実施に関する計画的な管理を行った場合は、厚生労働大臣が定める区分に応じて、1月につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。

(1) 特別管理加算(Ⅰ) 500単位

(2) 特別管理加算(Ⅱ) 250単位

厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等・七

指定居宅サービス介護給付費単位数表の訪問看護費の注11の厚生労働大臣が定める区分

イ 特別管理加算(Ⅰ) 第六号イに規定する状態にある者に対して指定訪問看護を行う場合

ロ 特別管理加算(Ⅱ) 第六号ロ、ハ、ニ又はホに規定する状態にある者に対して指定訪問看護を行う場合

六 指定居宅サービス介護給付費単位数表の訪問看護費の注5の厚生労働大臣が定める状態

次のいずれかに該当する状態

イ 診療報酬の算定方法(平成二十年厚生労働省告示第五十九号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科診療報酬点数表」という。)に掲げる在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態

ロ 医科診療報酬点数表に掲げる在宅自己腹膜かん流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己とう痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態

ハ 人工こう門又は人工膀胱ぼうこうを設置している状態

ニ 真皮を越える褥瘡じよくそうの状態

ホ 点滴注射を週三日以上行う必要があると認められる状態

コメントを残す