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ターミナルケア加算の概要
ターミナルケアを受ける利用者に対して同意を得た上で24時間の体制を確保した上で、ターミナルケアのサービスを実施した場合に算定できます。
ターミナルケア加算の対象事業者
訪問看護、介護老人保健施設、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、看護小規模多機能居宅介護
ターミナルケア加算の算定要件は?
- 24時間連絡できる体制を確保し、必要に応じて訪問できる体制を整備していること
- 体制の届出を行っていること
- 主治医との連携の下に、ターミナルケアに係る計画、支援体制について利用者とその家族に説明し、同意を得てターミナルケアを行っていること
- 死亡日、死亡日前14日以内に2日(末期の悪性腫瘍等の特定の利用者については1日)以上ターミナルケアを行っていること
- ターミナルケアの提供について必要な事項が適切に記録されていること
- 対象となる入所者が、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断されていること
- 入所者またはその家族等の同意を得て、入所者のターミナルケアに係る計画が作成されていること
- 医師、看護職員、介護職員、支援相談員、管理栄養士等が共同して、入所者の状態または家族の求め等に応じ随時、本人またはその家族への説明を行い、同意を得てターミナルケアが行われていること
ターミナルケア加算の取得単位
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護 看護小規模多機能居宅介護 |
2,500単位/月 |
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訪問看護(介護) |
2,500単位/月 |
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介護老人保健施設 |
死亡日以前31日以上45日以下 72単位/日 |
| 死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日 | |
| 死亡日の前日及び前々日 910単位/日 | |
| 死亡日 1,900単位/日 | |
| 介護老人保健施設 (療養型) |
死亡日以前31日以上45日以下 80単位/日 |
| 死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日 | |
| 死亡日の前日及び前々日 850単位/日 | |
| 死亡日 1,700単位/日 |
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護 看護小規模多機能居宅介護 |
2,000単位/月 |
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訪問看護(介護) |
2,500単位/月 |
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介護老人保健施設 |
死亡日以前31日以上45日以下 80単位/日 |
| 死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日 | |
| 死亡日の前日及び前々日 820単位/日 | |
| 死亡日 1,650単位/日 | |
| 介護老人保健施設 (療養型) |
死亡日以前31日以上45日以下 80単位/日 |
| 死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日 | |
| 死亡日の前日及び前々日 850単位/日 | |
| 死亡日 1,700単位/日 |
ターミナルケア加算の記録内容
訪問看護事業所におけるターミナルケア加算の記録内容としては主に下の内容が求められます。
- 終末期の身体料上の変化及びこれに対する看護についての記録。
- 療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状況変化及びこれに対するケアの経過についての記録
- 看取りを含めたターミナルケアの各プロセスにおいて、利用者及び家族の意向を把握し、それに基づくアセスメント及び対応の経過の記録。
※「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、利用者本人と話し合いを行い、利用者本人の意思決定を基本に、他の医療及び介護関係者と連携の上、対応します。
ターミナルケア加算の留意事項
・利用者の死亡月に加算を算定します。
・1人の利用者につき、1ヵ所の事業所等だけがターミナルケア加算等(※1)を算定できます。
・1つの訪問看護ステーションにおいて、医療保険、介護保険における訪問看護をそれぞれ1日以上実施した場合には、最後に実施した保険制度におけるターミナルケア加算等を算定します。
・ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療・介護関係者と十分な連携を図るように努めることが求められます。
・ターミナルケアを受けた入所者が死亡した場合に、死亡日を含めて45日を上限として、ターミナルケアを評価するものです。死亡前に他の医療機関等に移った場合または自宅等に戻った場合には、当該施設においてターミナルケアを直接行っていない退所した日の翌日から死亡日までの間は、ターミナルケア加算を算定することができません。
・ターミナルケアに係る計画の作成及びターミナルケアにあたっては、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等を参考にしつつ、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針が実施できるよう、多職種が連携し、本人及びその家族と必要な情報の共有等に努めることが求められています。
・退所した月と死亡した月が異なる場合でもターミナルケア加算を算定できますが、ターミナルケア加算は死亡月にまとめて請求することになるので、退所の翌月に亡くなった場合に、前月分のターミナルケア加算に係る費用の請求を行うことがあることを説明して、文書にて同意を得ておくことが必要になります。
・施設退所の後も継続して入所者の家族指導等を行うことが求められています。
外泊または退所の当日についてターミナルケア加算を算定できるかどうかは、所定単位数を算定するかどうかによります。
・本人またはその家族に対する随時の説明に係る同意について、口頭で同意を得た場合は、その説明日時や内容等を記録するとともに、同意を得た旨を記録する必要があります。
看取り介護加算との違い
ターミナルケア加算と似ている加算に看取り介護加算があります。看取り介護加算では、余命のわずかな方に対しての積極的な延命治療は行いません。対してターミナルケア加算は本人が理想とする最後を迎えられるよう、身体的・精神的苦痛を緩和するケアを実施します。
| 看取り介護加算 | ターミナルケア加算 | |
|---|---|---|
| サービス内容 | 食事、入浴、排泄などの日常生活のサポートが中心 | 日常生活のサポートだけでなく、医療ケアも行う |
| 算定対象サービス | 訪問看護 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 看護小規模多機能型居宅介護 介護老人保健施設 | 特別養護老人ホーム グループホーム 特定施設入所者生活介護 |
看取り介護加算の算定要件、単位数などはこちらをご覧ください。
ターミナルケア加算の解釈通知など
15 在宅で死亡した利用者に対して、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして、電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し、老健局長が定める様式による届出を行った指定訪問看護事業所が、その死亡日及び死亡日前14日以内に2日(死亡日及び死亡日前14日以内に当該利用者(末期の悪性腫瘍その他別に厚生労働大臣が定める状態にあるものに限る。)に対して訪問看護を行っている場合にあっては、1日)以上ターミナルケアを行った場合(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)は、ターミナルケア加算として、当該者の死亡月につき2,500単位を所定単位数に加算する。
訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準
イ ターミナルケアを受ける利用者について二十四時間連絡できる体制を確保しており、かつ、必要に応じて、指定訪問看護(指定居宅サービス等基準第五十九条に規定する指定訪問看護をいう。以下同じ。)を行うことができる体制を整備していること。
ロ 主治の医師との連携の下に、指定訪問看護におけるターミナルケアに係る計画及び支援体制について利用者及びその家族等に対して説明を行い、同意を得てターミナルケアを行っていること。
ハ ターミナルケアの提供について利用者の身体状況の変化等必要な事項が適切に記録されていること。
15 別に厚生労働大臣が定める基準に適合する入所者については、ターミナルケア加算として、イ(1)及び(4)並びにロ(1)及び(4)について、死亡日以前31日以上45日以下については1日につき80単位を、死亡日以前4日以上30日以下については1日につき160単位を、死亡日の前日及び前々日については1日につき820単位を、死亡日については1日につき1,650単位を死亡月に所定単位数に加算し、イ(2)及び(3)並びにロ(2)及び(3)について、死亡日以前31日以上45日以下については1日につき80単位を、死亡日以前4日以上30日以下については1日につき160単位を、死亡日の前日及び前々日については1日につき850単位を、死亡日については1日につき1,700単位を死亡月に所定単位数に加算する。ただし、退所した日の翌日から死亡日までの間は、算定しない。
(13) ターミナルケア加算について
イ ターミナルケア加算は、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した入所者について、本人及び家族とともに、医師、看護職員、介護職員等が共同して、随時本人又はその家族に対して十分な説明を行い、合意をしながら、その人らしさを尊重した看取りができるよう支援することを主眼として設けたものである。
ロ ターミナルケア加算は、九十五号告示第五十七号に定める基準に適合するターミナルケアを受けた入所者が死亡した場合に、死亡日を含めて三〇日を上限として、老人保健施設において行ったターミナルケアを評価するものである。
死亡前に他の医療機関等に移った場合又は自宅等に戻った場合には、当該施設においてターミナルケアを直接行っていない退所した日の翌日から死亡日までの間は、算定することができない。(したがって、退所した日の翌日から死亡日までの期間が三〇日以上あった場合には、ターミナルケア加算を算定することはできない。)
ハ 老人保健施設を退所した月と死亡した月が異なる場合でも算定可能であるが、ターミナルケア加算は死亡月にまとめて算定することから、入所者側にとっては、当該施設に入所していない月についても自己負担を請求されることになるため、入所者が退所する際、退所の翌月に亡くなった場合に、前月分のターミナルケア加算に係る一部負担の請求を行う場合があることを説明し、文書にて同意を得ておくことが必要である。
ニ 老人保健施設は、施設退所の後も、継続して入所者の家族指導等を行うことが必要であり、入所者の家族等との継続的な関わりの中で、入所者の死亡を確認することが可能である。
ホ 外泊又は退所の当日についてターミナルケア加算を算定できるかどうかは、当該日に所定単位数を算定するかどうかによる。したがって、入所者が外泊した場合(外泊加算を算定した場合を除く。)には、当該外泊期間が死亡日以前三〇日の範囲内であれば、当該外泊期間を除いた期間について、ターミナルケア加算の算定が可能である。
ヘ 本人又はその家族に対する随時の説明に係る同意については、口頭で同意を得た場合は、その説明日時、内容等を記録するとともに、同意を得た旨を記載しておくことが必要である。
また、本人が十分に判断をできる状態になく、かつ、家族に連絡しても来てもらえないような場合も、医師、看護職員、介護職員等が入所者の状態等に応じて随時、入所者に対するターミナルケアについて相談し、共同してターミナルケアを行っていると認められる場合には、ターミナルケア加算の算定は可能である。
この場合には、適切なターミナルケアが行われていることが担保されるよう、職員間の相談日時、内容等を記録するとともに、本人の状態や、家族と連絡を取ったにもかかわらず来てもらえなかった旨を記載しておくことが必要である。
なお、家族が入所者の看取りについてともに考えることは極めて重要であり、施設としては、一度連絡を取って来てくれなかったとしても、定期的に連絡を取り続け、可能な限り家族の意思を確認しながらターミナルケアを進めていくことが重要である。
ト ターミナルケア加算を算定するに当たっては、本人又はその家族が個室でのターミナルケアを希望する場合には、当該施設は、その意向に沿えるよう考慮すべきであること。なお、個室に移行した場合の入所者については、注11に規定する措置の対象とする。
11 イ(2)について、在宅で死亡した利用者について、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)に届け出た一体型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が、その死亡日及び死亡日前14日以内に2日(死亡日及び死亡日前14日以内に当該利用者(末期の悪性腫瘍その他別に厚生労働大臣が定める状態にあるものに限る。)に訪問看護を行っている場合にあっては、1日)以上ターミナルケアを行った場合(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)は、ターミナルケア加算として、当該利用者の死亡月につき2,000単位を所定単位数に加算する。
カ ターミナルケア加算 2,000単位
注 イについては、在宅又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所で死亡した利用者に対して、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が、その死亡日及び死亡日前14日以内に2日(死亡日及び死亡日前14日以内に当該利用者(末期の悪性腫瘍その他別に厚生労働大臣が定める状態にあるものに限る。)に訪問看護を行っている場合にあっては、1日)以上ターミナルケアを行った場合(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所以外の場所で死亡した場合を含む。)は、当該利用者の死亡月につき所定単位数を加算する。
訪問看護費におけるターミナルケア加算の基準
イ ターミナルケアを受ける利用者について二十四時間連絡できる体制を確保しており、かつ、必要に応じて、指定訪問看護(指定居宅サービス等基準第五十九条に規定する指定訪問看護をいう。以下同じ。)を行うことができる体制を整備していること。
ロ 主治の医師との連携の下に、指定訪問看護におけるターミナルケアに係る計画及び支援体制について利用者及びその家族等に対して説明を行い、同意を得てターミナルケアを行っていること。
ハ ターミナルケアの提供について利用者の身体状況の変化等必要な事項が適切に記録されていること。
ターミナルケア加算のよくある質問、Q&A
- ターミナルケアの提供にあたり、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえることが示されているが、当該ガイドライン以外にどのようなものが含まれるのか。
- 当該ガイドライン以外の例として、「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン人工的水分・栄養補給の導入を中心として(日本老年医学会)(平成23年度老人保健健康増進等事業)」等が挙げられるが、この留意事項通知の趣旨はガイドラインに記載されている内容等を踏まえ利用者本人及びその家族等と話し合いを行い、利用者本人の意思決定を基本に、他の関係者との連携の上、ターミナルケアを実施していただくことにあり、留意いただきたい。
(平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)平成30年3月23日 問24 訪問看護)
- ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療及び介護関係者と十分な連携を図るよう努めることとあるが、具体的にはどのようなことをすれば良いのか。
- ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療及び介護関係者と十分な連携を図ることが必要であり、サービス担当者会議等における情報共有等が想定される。例えば、訪問看護師と居宅介護支援事業者等との連携の具体的な方法等については、「訪問看護の情報共有・情報提供の手引き~質の高い看取りに向けて~」(平成29年度厚生労働省老人保健健康増進等事業訪問看護における地域連携のあり方に関する調査研究事業(三菱UFJリサーチ&コンサルティング))等においても示されており、必要に応じて参考にしていただきたい。
(平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)平成30年3月23日 問25 訪問看護)
- 死亡日及び死亡日前14日前に介護保険、医療保険でそれぞれ1回、合計2回ターミナルケアを実施した場合にターミナルケア加算は算定できるのか。
- 算定できる。最後に実施した保険制度において算定すること。
(平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)平成24年3月16日 問35 訪問看護)
- ターミナルケア加算について、「死亡診断を目的として医療機関へ搬送し、24時間以内に死亡が確認される場合」とあるが、24時間以内とはターミナルケアを行ってから24時間以内という理解でよいか。
- ターミナルケアを行ってから24時間以内である。
(平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)平成24年3月16日 問180 看多機)
- 介護療養型老人保健施設において、入所者が施設内での看取りを希望しターミナルケアを行っていたが、やむを得ない事由により医療機関において亡くなった場合はターミナルケア加算を算定できるのか。
- 介護療養型老人保健施設内で入所者の死亡日前30日において入所していた間で、ターミナルケアを実施していた期間については、やむを得ず医療機関で亡くなった場合であっても、ターミナルケア加算を算定できる。
(平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)平成24年3月16日 問220 老健)
- 死亡前14日以内に2回以上ターミナルケアをしていれば、医療機関に入院し24時間以内に死亡した場合にもターミナルケア加算を算定できるということか。
- ターミナルケアを実施中に、医療機関に搬送し、24時間以内に死亡が確認された場合に算定することができるものとする。
(平成21年度4月改定関係Q&A(Vol.2) 問17 訪問看護)
- 介護療養型老人保健施設のターミナルケア加算を算定するに当たっては、当該加算は所定単位数(施設サービス費)に加算する構造となっている。ターミナルケア加算の算定の同意を得てターミナルケアを行っていたが、退所又は外泊(外泊加算を算定している場合を除く)により、死亡月に、施設サービス費を算定していない場合の取扱いは如何。
- ターミナルケア加算は、退所した後又は外泊(外泊加算を算定している場合を除く。)中に入所者が死亡した場合であっても、死亡前30日からそれらの日数を減じた日数について、実際に施設サービスにおいてターミナルケアを行っていた場合には加算できるものである。
当該加算は、原則として死亡月の施設サービス費に加算するものであるが、これらの退所又は外泊により、死亡月に施設サービス費を算定していない場合にあっては、遡って死亡前月の施設サービス費に加算することとする。
ただし、外泊加算は施設サービス費に代えて算定するものであることから、外泊加算を算定している場合にあっては、死亡月にターミナルケア加算を算定することとなる。
(介護療養型老人保健施設に係る介護報酬改定等に関するQ&A 平成20年4月21日 老健)
- 介護保険の訪問看護の対象者が、急性増悪等により「特別訪問看護指示書」の交付を受けて医療保険の訪問看護を利用していた期間に死亡した場合の算定方法について
- 死亡前24時間以内の訪問看護が医療保険の給付対象となる場合は、「ターミナルケア療養費」として医療保険において算定する。
(介護保険最新情報vol.151 介護報酬に係るQ&A 平成15年3月30日 訪問看護)

編集長
さく
介護事業所の請求や事務業務などに携わっています。

